プラモデルの塗料の落とし方と必要な道具!IPAの使い方は?
◆塗料の落とし方と必要な道具
塗料の落とし方によって必要な道具が若干変わりますが、
剥がしている時に溶剤が飛び散る恐れがありますので、溶剤が飛んでもよい服装と手袋、新聞紙などの養生シートを用意してください。
塗料を溶かす「溶剤」、溶けた塗料を拭き取るもの(ティッシュ・綿棒・布など)、細かい部分に入り込んだ塗料を取り除くためのブラシ(少し硬めの筆・使い古しの歯ブラシや綿棒など)です。
またドブ漬けの場合は、塗装を剥がしたい物が溶剤に浸かるぐらいの容器(タッパーなど)と、それに見合った量の溶剤が必要です。
そして大事なのが「換気の良い場所」を確保しましょう。
換気が悪い場所では溶剤によっては中毒になりかねません。
換気の良い場所で速やかに塗料を落としましょう。
そして絶対に「火気厳禁!!」です。
冬場は特に暖炉や石油ストーブなどがある部屋では絶対に作業しないでください。
ドライヤーも使用しないでください。
スイッチのON/OFFの時に火花が散り発火の恐れもあります。
とにかく塗装全般に言える事ですが、健康を害すると思われる環境下での使用や火気には十分にご注意ください。
特にお子様がされている時は注意して見守ってあげてください。
最後に絶対に「ベンジンや除光液は使わない!」です。
今では各家庭にあまり無いと思いますがカイロに使用する「ベンジン」や、女性がマニキュアを落とす時に使用したりする「除光液」は絶対に使用しないでください。
プラスチックが一発で溶ける場合があります。
身の回りに溶剤が無いからと言って、闇雲に使わないでようにしましょう。
◆うすめ液に浸け置きはプラスチックに悪い?
ハッキリ言って悪いです。
メーカーによって変わるプラスチックやABSの質による弱さ、ラッカー塗料・エナメル塗料・水性塗料やその他の溶剤によって多少の差はあるものの、総じて「プラが劣化する」と思ってください。
「大丈夫だ」という過信は絶対に禁物です。
塗装前にサンドペーパーなどで表面を削った細かい削り筋に沿ってヒビが入ったり、ツルツルに研ぎ出したにも関わらず一部カサカサになったり、少し触っただけで細い部分がボロっと崩れたり・・・です。
これらは私も全て経験しました。
剥がす対象のプラスチックに一番優しい方法は「少しづつゆっくり剥がして行く」のが望ましいと思います。
しかしそれには時間が掛かります。
私は「レストアしているんだよ!」と思い込んでゆっくり剥がすことにしています。
とにかく「急がないこと!」です。
◆IPA漬け(イソプロピレンアルコール)で塗料を落とす
指定の溶剤よりは溶けるまで時間が掛かりますが、使っても大丈夫ですしプラスチックに優しいとは言われています。
しかし、IPA漬けが万能というわけでは決してありません。
プラスチックの材質によってはIPAでも弱いものもあるようです。
なので私の今までの経験では「使用している塗料の説明書をよく読みその指示に従う」、もし自信がなかったら「その塗料メーカーに適切な剥がし方を問い合わせてみる」事が良いかもしれません。
自分の浅い知識や経験・ネットの情報を信じて「大丈夫だ」と思い込むのは絶対に止めましょう。
特に初心者は注意して使いましょう。
プラモデル店で聞いてみると安心ですね。
◆IPAの入手方法と注意点
巷では普通に家電量販店のAVサプライコーナーや薬局・通販などで購入できます。
「車用のガソリンタンクの水抜き剤」も使えると言われています。
しかし初心者がいきなりカーショップや100均等で購入し水抜き材を使うという事は怖いですし、本当にそれで大丈夫かは解りませんよね。
店員さんに「この水抜きってこのメーカーのプラモデルの質の塗装剥がしに使えますか?」と質問しても「わかるわけない!」という返事しか返ってこないと思います。
なので心配な方は、ランナーや使用しない部品(塗装を剥がしたい物と同じ材質のプラスチック)で試しましょう。
完成の期日が決まっていなければ「適切な溶剤でドブ漬けをせず、ゆっくり優しく拭き上げる」事をオススメいたします。
あまり難しく考えずにお気楽に、シンプルにゆっくりプラモデルを楽しんで行きましょう!